有愛きいの残業時間が酷すぎる!宝塚との契約はどんな契約だったのか?

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宝塚歌劇団の会見が実施されました。いじめやパワハラは認められなかったとしたものの、長時間労働を認める報告を出しています。

内容について、『?』というものは一部ありましたが・・

ヘアアイロンでの火傷は日常茶飯と仰ってましたが、そんなのが日常茶飯事でいいのでしょうかというのは別の議論になりますので、今回は長時間労働について深堀していきたいと思います。

長時間労働と一括りにしていますが、それが会社で言うとどれくらいのものなのか。調べてみました!

目次

有愛きいの残業時間はどれくらいだった?

25歳という若さで命を絶つことになってしまった【有愛きい】(ありあきい)さん。

いじめやパワハラも自殺の原因の一つなのでは?と言われていますが、今回の会見では明らかになっていません。

しかし、過酷な長時間労働は認められました。一体どれくらいの労働をしていたのでしょうか?

時間外労働にあたる時間が1か月277時間余りに及び、睡眠時間が3時間程度

こちらは有愛さんの遺族側が証言している時間外労働時間です。

劇団の活動などを仮に労働時間として算出すれば、1か月に118時間以上の時間外労働があった

こちらが宝塚側の会見での主張となりました。かなり乖離がありますね・・・

有愛きいさんの1日

Yahooニュースより

〇1か月半休日なし
〇睡眠は3時間程

こんなブラックな会社あります?もちろん、これは遺族側が提出している情報を元に作られていますので、全ての情報が合っているとは言えないかもしれませんが、ほぼ合ってるのではないかと思っています。

きいさんの双子の姉妹も宝塚にいらっしゃいますし、内部事情には宝塚の運営よりも詳しく知っている筈ですよね。

自分の時間とは?!夢を追って入った宝塚歌劇団でしょうし、実際きいさんも『舞台に立っている時だけは嫌なことを忘れられる』と仰る位舞台が好きなのだと思いますが、伝統とは・・何なのでしょうか。

この表を見て考えさせられました。

過労死ラインとは何か?

過労死ラインの目安となる時間は、
80時間(月に20日出勤とすると、1日4時間以上の残業・12時間労働)と
言われています。

健康障害の発症が、2~6ヶ月間で平均80時間を超える
時間外労働をしている場合、因果関係を認めやすいという
目安です。

また、発症1ヶ月前は、100時間を超える時間外労働を
している場合も、同様に健康障害と長時間労働の因果関係を
認めやすいとされています。

enjapan

きいさんの時間外労働時間は、遺族側の主張も宝塚側の報告書でも100時間を超えています。

そもそも、宝塚では36協定がちゃんと結ばれていたのでしょうか・・

労働基準法違反になりますが、そこら辺は何も触れていなかったですよね。少し調べてみました。

有愛きいと宝塚歌劇団の契約は業務委託契約だった

<<宝塚歌劇団員の契約形態は2種類>>

「雇用契約」と「業務委託契約」

雇用契約→研5までは阪急電鉄の社員という扱い
業務委託契約→研6以上はこの契約(きいさんは研7なのでこの契約)

先程書いた36協定は労働基準法は重要な役割を持っています。

この協定を雇用主と社員とで結び、定められた労働時間内外での労働は月何時間迄という決まりがあり、それを破ると労働基準法違反として雇用主が罰せられます。

いわば、労働者を守る法律です。これが研5までの方には当てはまるのですが・・

きいさんの契約は業務委託契約です。宝塚側からこの公演に出てくださいとオファーされ、その公演が終了すると契約が完了したとしてギャランティーが入る。芸能人と同じですね。

そして、この契約は労働基準法の適用外となっており、時間外労働が何時間でも働いていいという事になってしまいます。
※ただし、宝塚は少し特殊な環境なのでこの通りではないと思います。劇団との関係性から完全なる業務委託契約とは言えないのではないかと思っています。(劇団と劇団員との関係が指示する側とされる側という関係がある為)

何だか難しい話になってしまいましたが、簡単に言うと

きいさんは宝塚と業務委託契約をしていて、労働基準法の適用外であるものの、宝塚側との関係性を考えると、過重労働させていたとする責任は宝塚側にある

今働き方改革が進められているのに、逆行しすぎですよね。

普通の会社員の残業時間

ここで気になるのが、一般企業の会社員の労働時間ですよね。

私は以前会社勤めしておりまして、労務も担当していた事があります。その時に口酸っぱく言われていたのは

労働時間外は原則月45時間

これです。どうしてもやらなくてはいけない仕事があって、45時間超えてしまう!という以外は時間外労働は減らそうねという取り組みをしていました。

今は大体どこの企業でもそんな風潮ではないでしょうか?

ワークライフバランスの充実。働き方改革。実際働いていると難しいのですが、まずは取り組んでみて、企業の考えを変えていく事が大事だと感じました。

★36協定に基づく時間外労働の上限(原則として1ヶ月45時間、1年360時間)
・時間外労働は年720時間以内
・時間外労働と休日労働は月100時間未満
・時間外労働と休日労働の合計について、2~6ヶ月のどの期間をとっても月平均が80時間以内
・月45時間を超える時間外労働は年6ヶ月以内

★は原則です。その下の項目はMAXこの時間!ですね。

一般企業でこれです。この項目に当てはまる方は働きすぎと言われる人です。きいさんの時間外労働がいかに酷いかが分かりますね。

宝塚歌劇団の今後どうなる

伝統を重んじる宝塚歌劇団。『清く正しく美しく』をモットーに厳しい規律の元生活をしている彼女たちは尊敬します。
ですが、労働となれば少し別の話。時代に合わせた働き方をしなければ、どこかで歪が出てきます。
今回の事件は最たる例ではないでしょうか。
宝塚も少しづつ変わっていく必要があるのではないかと思います。
まずは運営側も過重労働を認めている働き方から。いいものを作るには、自分の体調や精神面も清らかにする必要があると個人的に思います!
どうか少しづつでも働き方が変わりますように。

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